56歳女性、プレタの仕事は体力も感性も強くしてくれた。

56歳、2年前まで百貨店内の高級婦人服ブティックで働いていました。
アパレルとの出会いは、大学を卒業して、新卒採用されたアパレルメーカーが最初です。
その後、会社は変わりましたが、20年以上、アパレル業界にいました。

新入社員で入った会社、当時はバブル最盛期、今でもファッション業界といういだけで、華やかな印象を持たれますが、そのころの華やかさは、花の女子大生を経験した身でも驚くことばかりでした。

百貨店の婦人服の中でもトップクラスだった私のショップは、売り場面積も広く、スタッフも7、8人。
同期入社3人それぞれに先輩社員が教育係としてついて、日々の業務の指導はもちろん、私服の着こなしのアドバイスから、メイクの仕方、について付きっきりでお世話してもらいました。

きれいな洋服に囲まれて、快適な空間で過ごせて楽な仕事、だと思われがちです。
ショップで独立しているため、全ての事を自分たちで対応しないといけません。
セール前などは、大きなパッキンが50個以上、自分たちで台車に載せ、運んで、開けて。
力仕事も半端ないくらい多いです。
それを閉店後、開店前の限られた時間でやるために、おしゃべりする間もなく、ひたすら力作業にあけくれることも多かったです。

そんな時は、セール品で気に入ったものがあれば、1番にキープできるのが役得、でした。

セールの初日は、開店と同時に地響きをたててお客様が来店して、3時間くらい、何もできずに空のハンガーを持って居場所を確保するくらいしかできませんでした。
接客する必要もないけれど、1日終われば、何百万、1千万超える売り上げが上がって皆、気分良く閉店作業をしていました。

お客様も優雅な奥様がほとんどで、お菓子の差し入れも毎日のようにありましたし、一人の方の接客時間も、1、2時間は普通だったので、接客中の雑談、旅行の話や、人生の先輩としてのアドバイスをもらったり、皆さんがとても優しく、接してくださいました。

普通の会社勤めでは多分得られないであろう、人と人とのつながりを経験できたと思います。

ストレス解消に服を買いに来られる方、楽しい行事のために服を買いに来られる方、人それぞれですが、ショップを出られる時、お見送りの際は、ほとんどの方が、楽しそうな笑顔で帰って行かれます。
「いいお買い物ができました。
」と言われると、そこに至るまでの、わがままな希望や難しいリクエストに対応する苦労も全てクリアされて、充実感が得られました。

クレームを言われることも少なくはありませんでしたが、全てが勉強と思えれば、アパレルの仕事は、衣食住すべてに感性を学ばせてくれる仕事だと思います。